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焼肉やすき焼きといえば、やっぱり牛肉です。


レストランのメイン料理としてもっとも頻繁に使われる素材の一つです。


霜降りが評価されている黒毛和種や近年注目が集まっている日本短角種や褐毛和種といった赤身肉が主体の肉牛ですが、現代では米国産、オーストラリア産、フランス産をはじめとする外国産も入手可能です。



選択肢は豊富ですので、同じ牛肉の部位でもこだわりなどの個性が出しやすくなりました。



豚や羊と比べて部位が細かく分類されているのも特徴的です。






牛肉の代表的な部位







牛肉の部位で代表的なものを挙げてみました。




部位によって、味や舌触りも様々ですので、下処理の仕方や料理法も違ってきます。














肉のきめが粗く、脂肪も少なくて赤身が多いです。

硬くて筋っぽいために、細切りにして用いたり、スネ肉など、他の部位と混ぜて挽き肉にすることが多いです。

肉の旨みやゼラチン質が豊富で、赤ワイン煮込みなどの煮込み料理に使われることも多いです。










腕に当たる部位です。運動する時によく使うので筋肉が付いており、筋や膜が多いです。

肉質は硬い部分と柔らかい部分が入り交じっています。


アミノ酸を多く含み、味わいは濃厚で、ゼラチン質も豊富です。


硬い部分は首肉と同様に煮込みやスープに向いており、ミスジ、ウラミスジ、クリなど、質の高い赤身部分はローストやグリルに向いています。








肩ロース



リブロースやサーロインの頭側に位置します。

牛には13本の肋骨がありますが、肩ロースは頭側から数えて1~6本目の肋骨にかけての肉を指します。


脂肪の付き方が適度で形がよく、やや筋っぽいですが、柔らかいです。

肩ロースの中でも「ザブトン」と呼ばれる部位はとくに旨みが強く、肉質が優れています。









リブロース



一般的に「ロース」と呼ばれる部位です。

13本ある肋骨のうち、前から数えて7~10本目の肋骨にかけての肉を指します。

サーロインとともに牛肉の中の最上部位とされています。


サシが入りやすくて判は大きく、少し成形するだけでステーキ肉になり、ポワレやグリルにも最適です。


肩ロースやサーロインと同様に、中心部には「ロース芯」と呼ばれる身質が柔らかい部分があります。









サーロイン



11~13本目の肋骨にかけての肉を指します。

リブロース同様にサシが入りやすく、柔らかさや肉のきめの細かさ、味わいのよさは、牛肉の中でも最上級とされています。


内側に付いているフィレ肉ごと骨付きでカットしますと、肋骨の断面がT字型になるため「Tボーン」と呼ばれ、ステーキ用の肉として人気です。








フィレ



サーロインの内側にある腰椎に沿って付いている細長い部位です。

牛1頭から2本のフィレが取れますが、その重量は全体の肉量の3%のみです。


運動にはほとんど使わない部位であるため、肉のきめが非常に細かくて脂肪が少なく、極めて柔らかいです。


フィレの中でもシャトーブリアンが最上質とされます。









肩バラ



牛の胸に当たる部位です。サシは多いですが、肉質はやや硬めです。

焼肉店で「カルビ」と呼ばれているのは、この部位であることが多いです。


サンカクバラ、ブリスケットなどと、さらに細かく分類されます。







バラ ソトバラ カイノミ フランク



カタバラの後方(尾側)に続くバラ肉を「トモバラ」と呼び、さらにナカバラとソトバラに分けます。

肩バラと同様に肉はやや硬めで、きめも粗いですが、赤身と脂肪がかみ合っていて風味は濃厚です。


トモバラの後方には、さらにカイノミとフランクという部位があります。カイノミは、TANTO屋でも良く使用します。









ランプ イチボ



ランプはサーロインの後方に続く腰から腿にかけての部位です。


脂肪が少ない赤身肉で、肉質はきめ細かくて非常に柔らかいです。

イチボはランプよりさらに尾に近い部位です。
ランプと同様に赤身が強いですがややサシが入り、旨みも強いです。



ランプとイチボを合わせて「ランイチ」と呼ぶこともあり、いずれもローストなどに向きます。










内腿 シンタマ




腿は、内腿とシンタマ、外腿に分けられます。

内腿は塊が大きく、外側には脂肪が付いていますが、内側にはほとんど付いていません。


シンタマは、カメノコ、トモサンカク、シンシンなどに分けられます。

トモサンカクはほどよいサシが入り、シンシンは赤身と、シンタマの中でも肉質が異なります。









外腿



運動する時によく使われる筋肉であるため、内腿やシンタマに比べて繊維が粗く、肉も硬いです。
ナカニク、シキンボウなどに、さらに細かく分けられます。


とくにシキンボウは、硬くて弾力性があり、薄切りでの調理や煮込みに向いています。









前ズネ トモズネ



スネ肉は、前脚のスネを「前ズネ」、後ろ脚のスネを「トモズネ」と呼んで区別します。


どちらも筋が多くて硬いですが、コラーゲンやタンパク質を多く含みます。

脂肪が少なく、ほとんどが赤身肉であるため、だしやスープ、煮込み料理に向きます。