その品質のレベルは、一昔前に比べると、格段に美味しくなり、大企業のメーカー同士もしのぎを削っていることが良く分かります。
世の中の移り変わりというものがあります。
時代は、『美味しい』 『美味しくない』
という料理の判断基準から、
『美味しいことは当たり前』という前提で
『美味しさのバラエティーを楽しむ』 や、『自分の好みに合う・合わない』
といった趣向の流れになってきていると思います。
様々な種類の料理が、自分の好みに合わせて選択できる時代
冷凍食品一つをとってみても、例えばハンバーグでしたら、大手が大量生産しているものもあれば、都心で有名なお店が監修している、こだわったハンバーグまで幅広くチョイスできます。
こだわったハンバーグは、値段も相応に上がっていきます。
なぜなら、厳選した質の良い食材を使っていることと、パッケージングにもデザイナーを起用したりなど
他社との競争激化の中、付加価値を上げ、差別化を図るからです。
良く、『高くて美味しいは、当たり前だ。』といわれる方もいらっしゃいますが、高いレベルでの美味しさもたくさんあるわけです。
ですので、例えばリーズナブルな牛ミンチをいくら試行錯誤して作ってみても、和牛ミンチで作るハンバーグの味にはなりません。
これは、そもそも、大元の質の違いがある事に他ならないと思います。
このようにハンバーグ一つを例にとって考えてみても、趣向に合わせて、様々なランクや種類のハンバーグをチョイスできる時代になっています。
だからといって、安易に高級食材を利用すれば良いというものでもなく、それらをベースに組み立ててゆく思考の経験値や創造などが重なり合って、独自のものが完成してくると思っています。
今日の冷凍食品のクオリティの高さやバリエーションの技術力は、一昔前では、なかなか考えられないことでした。
ここで個人として一つ思うことは、メニューの種類をたくさん置いておけばお客様は喜んでくれるといった一昔前のコンセプトではなく、
メニュー数を絞っても、そのお店ならではの個性を出し、存在意義を確立していくべきだと思います。
文章にすれば簡単なことですが、これがなかなか難しいです。
それが見つけられないまま、閉店に追い込まれるお店も多々存在していることも現実です。
一番の理想は、『自分でしかできない個性を出しつつも、経営として成り立ってゆくお店を存続してゆく』
ということだと思っています。