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トマトについて


トマトはナス科です。 連作障害に注意とよく言われていますが、オフシーズンに土を作ると、案外連作障害にならないので、毎年同じ場所でトマトを育てています。

また、多くの枯れ葉や枝などを土の上にかぶせて、炭素循環みたいにしておくと、微生物の分解が活発化して柔らかくて空気の入った良いつちになります。この方法でトマトを作ると、根を伸ばしてくれるので、強い苗になっていきます。




トマトの歴史



歴史を調べてみると、トマトの歴史は古く、原産地は定かではありませんがペルーのアンデス山中(古代のインカ帝国のあたり)で野生していたとされています。有史以前にさかのぼるので、人類と共に進化してきたことは間違いありません。

トマトは、16世紀に見知らぬ土地の、見知らぬ野菜としてイタリアに伝えられました。

当時、イタリアの人々には赤くて、臭くて気持ちの悪い実としてしか受け取られず、すぐに食用とはなりませんでした。

なんと、観賞用の植物としての扱いでした。



そんなある日のこと、ナポリのある男がソースの材料にしました。「なかなかイケる!!」と爆発的な人気が出ました。

美味しいと分かったイタリアの人々は注目し、品種改良が重ねられて、味がどんどん向上してゆきました。

トマトの語源は、トマトの故郷ペルーのインディオが『tomati』と呼んでいたことがはじまりだと言われています。


フランスでのトマトのニックネームは『愛のりんご』、ドイツでは『天国のりんご』、イタリアでは『黄金のりんご』といいます。




日本では、トマトを三回も改名しました。




一番初めの改名は江戸時代までさかのぼります。
当時は、『唐柿』と呼ばれていました。トマトの存在がまだ珍しい観賞果実でした。

二度目は、明治時代初期で『赤なす』と呼ばれていました。ついに政府が食用野菜として本腰を入れ始めたのも、この時期です。

どうして『赤なす』と呼ばれたのかと言いますと、ずばり「丸なすのような形をしていて、赤かったから」ということです。この日本人らしい、原寸大表現と言いますか、そのままですよね。


明治時代に導入されたトマトの品種はイギリス種で酸味とくさみの強い、クセのあるものでした。
当時のインテリでミーハーでハイカラな(死語ばっかり笑)一部の日本人は手を出そうとはしたものの、人々の趣向に合いませんでした。
それどころか嫌われてしまったので、実際に一般化されたのは、後の大正時代初期になります。


そしてやっと、現在の『トマト』です。と言いましても僕が小さい時は、ワンパターンのトマトしかなかったと思いますが、最近は本当に沢山の豊富な種類になっていますよね。


トマトの鮮度は、へたを見るとすぐに分かります。シンプルに、へたがしおれているものは、鮮度が落ちます。
全体的に丸くて、色づいたものが良いです。


三角や五角に角ばっているトマトは、種離れした空胴果が多く、ピーマントマトと呼ばれます。

あと、保存するときに低温すぎると味が落ちます。


トマトはビタミンCが多く、『トマトが赤くなると、医者が青くなる』と言われるほどの健康野菜です。


その赤さの成分は、ファイトケミカルの一種であるリコピンという成分です。
実は、トマトには緑黄色野菜の中でリコピンをいちばん一番多くふくんでいる野菜なのです。

このトマトのリコピンは、高い抗酸化作用を持っていることが特徴的です。

抗酸化作用というのは、老化や白内障、ガンなどの一因とされる体内の活性酸素を、普通の酸素に戻す働きをしてくれます。
こうした作用が、免疫力を上げてくれて、ガン予防の効果を発揮してくれます。



実は、黄色っぽいトマトのほうがカロチン(ビタミンA)を多く含みます。



カリウムも含んでいます。カリウムは、排尿を良くしてくれて、塩分を捨て、血圧の低下を助けてくれたりして、脳卒中や心臓病の予防や改善に役立ってくれます。


食物繊維の一種である、ペクチンも存在します。ペクチンは、腸内の善玉菌を育てて整腸作用を発揮し、便秘改善をしてくれます。


ビタミンB6は、お肉やお魚と一緒に食べると、お肉やお魚の脂肪をためにくくしてくれます。ですので、たんぱく質や脂肪の分解をスムーズにしてくれます。


クエン酸や、リンゴ酸といった有機酸も、お肉やお魚の消化を助けてくれます。


栽培地は、全国に広がり、一年中出荷されています。 5~9月ものは露地ものが多く、味は最高です。


やはり、正規の旬の時期のものが、一番美味しく思いますが、一年を通して、ずっと手に入るありがたさもあります。