蕪 画像.jpg

かぶ(蕪)について


和食屋さんに食事にいけば、良く小かぶを飾っている料理を見ます。


日本人とかぶの付き合いはとても長く、親しまれています。






実際に『かぶ』に関しての記録にはないのですが、非常に古い時代に日本に伝えられた作物と考えられています。
 一説には、縄文時代の晩期とも言われています。




かぶはアブラナ科で、意外にも大根と並んで品種が多い野菜です。



かぶは、地方ごとに特徴が出ています。その代表格として有名なものは京都の聖護院かぶですね。


昔の日本人が塩漬けの仕方を身につけた時期に、どんどん生活の中に溶け込んでいきました。


七十種にも及ぶかぶの約1/2は色つきかぶです。
しかし、そのほとんどが暑さに弱いので、栽培するには、寒冷地が向いている傾向にあります。


春先に出る小かぶにはほのかな甘みがあるので、その旬ならではの良さを活かして煮物や蒸し物に使用すると美味しいです。


ヨーロッパ系のかぶは、日本のものと少々異なります。小かぶは日本の場合と同様に多用されていまして、そのやわらかさの利点を生かして蒸し物や、スープの実などに用いられます。



大きく成長したかぶは消化が悪く、腸内醗酵をひきおこすおそれがあるとされて、あまり好まれません。


フランスでは脂肪を吸い取る効能があることから、羊や鴨料理の付け合せにされます。


イギリスには、かぶの葉の料理があります。やわらかなかぶの葉のことをイギリスの人々はターニップス・トップスと呼び、好んで料理に使います。


かぶは形や品質の上からは大根よりも進化した野菜であるといわれています。中でも様々な種類のある白色のかぶは小かぶから大かぶに至るまで、品質的にはかぶの傑作とされています。



収穫期を過ぎたものは形がくずれて肌が荒れています。また、握ってみて芯の部分が柔らかいもの、葉柄の根元を折ってみてす’の入っているものは老化していると考えられますので、根にもす’が入っていると予測できます。


かぶは、ほとんどが水分なのですが、実は栄養価も高い野菜です。


よく捨てられてしまう葉の部分はビタミンA、カルシウム、リン、ビタミンCも多く含まれています。


根にはジアスターゼが含まれており、これは消化を助けてくれます。


原産地については、ヨーロッパ南西部とする説とアジアのアフガニスタン地方とする説があります。


他の説では、『三国志』で知られる天才軍師、諸葛孔明が戦陣で植えたと伝えられることから、葛菜とも呼ばれます。


日本へは中国を経て大陸から伝わったとされていますが、弥生時代には既に栽培され、すずなとして春の七草に数えられる古くからの野菜です。


かぶの葉には体に良い栄養がいっぱいですので、お店ではパスタなどにも使用しています。