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にんにく(大蒜)について


にんにくは、ユリ科になります。


数多い野菜の中でもご存じの通り、個性が強くて好き嫌いの差が激しいです。

日本ではなんと、千年以上もの栽培の歴史がありながら、第二次世界大戦前までは嫌われ者で、生産の大半が輸出されていました。

刺激的な味と香りが、日本の淡白な食生活に合わなかったためと思われます。


●漢字では『大蒜』 のほか『忍辱』という字も当てます。


にんにく好きの人には考えられないことですが、『忍辱』という字は、臭気の強いものを耐え忍んで食べるという意によるといわれます。この字によって、昔のにんにくの地位が偲ばれようというものです。


にんにくは、油と相性が良いです。中国、フランス、イタリア、スペインでも、炒めて香り出しに利用することが多いです。


スペイン、南フランスの料理には、『にんにくのスープ』があります。作り方は各種各様ですが、どっさりと入れたはずのにんにくが、香ばしい存在となって、スープボールにたっぷりとおさまっています。


イタリア料理でおなじみのスパゲッティに『にんにくと赤唐辛子のスパゲッティ』という名品があります。
これは、TANTO屋ではあまりしませんが、にんにくの香ばしさ、赤唐辛子の刺激、オリーブオイルのコクを一体にした、大変美味しいパスタです。ローマの暴君『ネロ』の大好物だったといわれています。


買う時のポイントは、粒が大きく、よくしまったものが良いです。乾いて軽くなっているものは中身もカラカラと思って間違いありません。


また、緑の芽の出かかったものは質が劣ります。それは、せっかくのにんにくの美味しさが、芽にとられているからです。

網袋に入れて乾燥した所につるして、保存すると良いです。




にんにくの効果では、エジプト、ギリシャ、ローマの時代から薬用として、また重要な香辛料として利用されてきました。


強壮剤としての役割では、神経痛、筋肉痛、体を温めて、血行を良くする効果や、発汗・利尿効果があるほか、優れた殺菌作用も認められています。

風邪に効くといわれるのはこの殺菌作用がウイルスにも効力を発揮するからでしょう。


カツオのタタキににんにくを使うのも味覚の問題に加えて生魚を食べるときの知恵でもあります。
この殺菌作用はアリシンという成分によりますが、あの強烈なにおいの正体もアリシンです。


厳密にはアミノ酸がつぶれるなどしてアリシンに変化するときに出るにおいといわれています。


アリシンには、ビタミンB1の働きを促進する効果があります。その働きによって、疲れにくくなり、精力増強に役立ちます。

また、食中毒や、感染症にも強力な殺菌効果を発揮します。消化機能の働きを整える作用もある為、便秘の改善や、下痢止めとしての効果もあります。体内のニコチンや、有害物質を解毒する作用もあるので、タバコを吸う人にもおススメです。

さらに、コレステロールを除去して、血液をキレイにする作用もあります。高血圧や動脈硬化などの予防にも期待できます。




いまの技術では、にんにくの有効成分のみを抽出して、においをほぼ消すことも可能です。昔の人がこれを知ったらびっくりしたでしょうね。


にんにくを生で多量に食べると胃を荒らすといわれていますので、気を付けなければなりません。



にんにくの原産地については、中央アジアほか諸説がありますが、詳細は分かっていません。はじめて口にした人は、どんな気持ちになったのでしょう。


今回は、すこしノスタルジーでした。