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白菜について



白菜は、アブラナ科の野菜です。

原種そのものの原産地は地中海沿岸とされていますが、今の白菜として発達してきたのは、中国北部とされています。

その中国北部で、7世紀頃に、白菜の形が初めて生まれたと考えられています。

白菜は、西洋のキャベツに対し、東洋を代表する葉菜です。しかし、人々の味覚の違いからか、欧米ではほとんど栽培されていません。世界的に見ても白菜の分布は特異で中国、韓国、日本などの東アジアのみで重要な野菜となっています。



一番初めの白菜は、不結球型といって、丸くまとまっていませんでした。しかし、16世紀~18世紀頃には現在の形の結球型になったといわれています。


白菜は日本へ入ってきたのは意外にも比較的新しいです。


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余談ですが


1980年に、NHK取材班が中国と共同で、東から西へシルクロードを旅しながら検証する特集をしていました。 

当時日本では『中国ブーム』になっていた頃のまださきがけだったと思います。
今でもDVDであるくらいで石坂浩二さんがナレーション・喜多郎さんが音楽担当をされているものです。

なぜこんな話をするのかというと、その特集を見ていると、シルクロードを移動していくたびにたくさんの村の風景も出てきます。
当時の中国の市場の風景がいくつも映し出されているのですが、市場に並んでいる野菜が日本のものより大きくて新鮮でびっくりしました。 もちろん、白菜もです。しかし不思議なことに、とう立ちはしていない感じでした。

大きくても、地元民の人たちは、当たり前に野菜を売買していましたが、そのスケールの大きさに驚きました。



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白菜が日本にどうやって普及したの?


日本に初めて白菜が渡ってきた時期は江戸時代末期で、本格的に栽培が行われるようになったのは日清・日露戦争後といわれています。

その間は、種子を採ることができなかったので、なかなか普及しませんでした。

遅咲きの白菜の普及の蔭には、様々な人々の努力がありましたが、なかでも出征兵士の功労を忘れることはできません。


日清戦争(1894~1895)及び日露戦争(1904~1905)に出征した兵士達は中国大陸で白菜を初めて見て、初めて味わいました。


兵士達の中には農村出身者も多く、彼らは初めて食べる白菜の美味しさに驚きました。そして故郷の畑で栽培することを夢見ました。

『こんなに旨いものならば、なんとか種子を日本へ持って帰って自分の手で白菜を作ってみたい』、そんな彼らの好奇心と熱意がその後の日本各地における試作につながったと言われています。



他のルートでも種子が導入され、白菜の栽培は次第に普及して行きました。

試行錯誤の中で、種子を採ることが可能になったのが明治末期、そして大正中期には生産も安定し、大正の終わり頃にはすっかり日本の風土に定着しました。


しかし当初は結球させるのが難しく、試行錯誤したようです。
その後、宮城県や愛知県、石川県で結球性の高い品種の育成に成功したことで、大正時代から昭和初期にかけて一気に全国に普及しました。


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美味しくて新鮮な白菜の選び方

白菜を持ってみるとずっしりと重くて、白い部分にツヤがあり、外葉が緑色、葉の先まで巻きがしっかりしているもので、頭の部分を軽く押して弾力があるものを選べば、ほぼ間違いはないと思います。

葉の先端が真上を向いているものは巻きがゆるく葉の枚数も少ないので避けたほうがよいです。

株の切り口(芯の部分が変色していないか)が新鮮であるかどうかも目安となります。

白菜の中には、白い部分に黒い斑点があるものもあります。これは「ゴマ症」というもので、この現象の原因は、チッソ肥料の過多や土壌成分のバランス状態だといわれています。

一見、気になりますが、食べても問題ありません。

二分の一や四分の一にカットしてある白菜の場合は、葉が詰まっていてみずみずしく、断面がぷくっと盛り上がっていないものが新鮮です。
芯の長さが全体の1/3より長いものは育ちすぎている傾向にあるので、味が落ちる確率が高いです。


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白菜の保存方法

冬は丸々一個ののまま、濡れていない新聞紙で包んで冷暗所に立てかけておくと保存できます。
新聞紙は湿ってきたら取りかえる方が良いです。


白菜を長持ちさせながら使う方法は、外側の葉から1枚ずつはがしていきましょう。この方法でしたら、寒い時期なら2週間程度持ちます。

夏場やカットした白菜の保存方法は、切り口部分までしっかりとラップに包んで冷蔵庫の野菜室へ入れておきます。

出来れば、縦にして置いておくと白菜の呼吸量が減って日持ちがよくなります。

白菜を横にして保存してしまうと、白菜自体の重みで腐ることがあるので注意したいです。

やはり、暖かい季節は出来るだけ早く使い切ったほうが良いです。



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白菜の栄養分は?

白菜の栄養分は、

意外にビタミンCが多く、カルシウム、カリウム、鉄分、カロチンも含まれています。
霜にあたると繊維がやわらかくなり、風味も増すといわれています。

白菜にビタミンCがどのくらい含まれているのかというところですが、おおよそ100gの白菜に対し、なんと約22mgもあります。
体を冷やす野菜ではないので、冷え性の人にも安心して食べることが出来ます。

カリウムは、塩分を体外に排除する働きがあります。白菜を煮込むとカリウムが溶けて出てしまうので、和洋問わず、煮汁も楽しめる料理がベストだと思います。
また白菜は低カロリーなので一度にたくさん食べられるのも魅力です。

実はほとんどが水分で、100gあたり13~14キロカロリーしかありませんので、凄くヘルシー野菜なんです。栄養価も適度にあるのでダイエット中の人にもおすすめです。




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寒い地域で白菜を栽培するときの工夫

越冬時は玉の上部をひもで縛ることで葉を霜の害から守ります。
これらの作業は、霜や気温が0度以下になった場合に、細胞内の水分が凍結し、葉が枯れてしまう「霜枯れ」が起こるのを防止する目的です。
通常、日本では11月下旬からこの作業を行います。また、この作業の必要がない葉が巻きやすくなった品種もあります。



白菜を収穫するときは、頭部分を押さえたときに、固くしまっていて十分結球したものから収穫します。

タネまきしてから早生種で60日前後、晩生種で100~120日で収穫できます。

収穫時期のハクサイは地面にぴったりくっついていますので、球を斜めに押して外葉との間にできたすき間に包丁を入れて芯を切断します。




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白菜の色々な料理

白菜を使用した料理は、みなさん必ず一度は食べていると思います。



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キムチは、もう定番ですよね。スーパーでも必ず置いています。



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キムチとくれば、キムチ鍋を連想される方も多いかもしれません。特に冬には食べたくなります。



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豚肉と白菜の相性も抜群です。これは、スープを洋風にも和風にもアレンジできるので、色々楽しめます。



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白菜と鶏のあっさり煮込みはヘルシーで、鶏の自然なうま味と白菜が一体となって最高です。
中年になってきたら、胃にしみる一品でもあります。



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これは、白菜の浅漬けです。
このシンプルな美味しさは、白菜しか出せないうま味があります。塩分を控えめに作ることで、白菜の美味しさが存分に味わえます。






ほかにも、白菜のクリーム煮にしたり、ロール白菜にしたりなど、今ではたくさんの料理に使用されるようになりました。

そんな魅力がたっぷりなので、これからも白菜の需要はずっとあり続けると思います。