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キャベツについて


キャベツは、煮ても焼いても蒸しても美味しくいただけます。

料理によっては、キャベツの主張がないと物足りなく感じることもあるくらいです。



そんなキャベツですが、昔から存在していて、現代になっても進化し続けています。





キャベツは、アブラナ科です。




現在では、丸い形のいキャベツが一般的なものですが、日本に初めて伝わった頃のキャベツは丸く結球していない、葉キャベツでした。


意外にも、葉ぼたんはキャベツの原型ともいうべき葉キャベツの子孫です。

野菜としては定着しないで、珍しい植物として観賞用となり、各地で丸葉、ちりめんなど独特の品種が生まれました。




一方、遅れて伝わった丸く結球するキャベツは、食用の野菜として発達しました。


しかしながら、葉ぼたんとて元を正せばキャベツの仲間ですので食べてみようと決意してみれば充分食用になるといいますが、やはり観賞用ですので当然のことながら見た目に力が入れられて作られているので、味のほうはあまり良くないみたいです。。。
食べてみる機会ができれば、一度検証してみます。




キャベツは外側の葉が緑色のものが良いです。
外葉が白いものは、傷んだり、虫喰いがあったため何枚かむいたものと考えられるので品質は劣ると考えます。



紫キャベツの表面に白い粉状のものがついているのはブルームといって植物が自らを保護するためのものですので、これがついているほうが新鮮です。



巻きがかたくて重量感のあるものが良いです。
また切り口も重要なポイントで、新しくきれいなものが良品です。切り口が割れているものは古いです。



外側の緑の葉にはビタミンAが含まれていますが、全体としてはビタミンCが多いです。
また胃腸障害に効くビタミンUが含まれていることが特徴です。蛋白質は多くはないですが良質です。






キャベツの野生種はヨーロッパの海岸地域及び地中海沿岸に広く分布しています。
有史以前から栽培されていて、最初に食べ始めたのはバスク人といわれています。




しかし、紀元前のものは葉が広がったままの葉キャベツで結球タイプの玉キャベツの出現は一世紀と考えられています。



中国へは中央アジアからシルクロードを経て伝えられ、華北、華中、華南それぞれで発達しました。


結球性のキャベツが日本に導入されたのは江戸時代の安政年間ですが、このころはあくまで外人向きに栽培されていたので、広まることはなかったようです。


明治になってからは欧米からキャベツの品種が次々と導入され、次第に日本の風土に慣れ親しんでいきました。




明治、大正、昭和とキャベツは日本の野菜として定着していきましたが、第二次世界大戦後、食生活の著しい洋風化に伴ってキャベツの需要は急増しました。


これに対応して技術の改善、品種改良も進み、一年中供給が可能になっていきました。



大都市の需要に応じるため、集団産地が各地にでき、それぞれが一定期間を分担する形で全体として一年中供給されています。








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芽キャベツ


芽キャベツはアブラナ科です。 旬の時期にはTANTO屋でも、頻繁に使っています。


小さくて愛らしい芽キャベツをキャベツの赤ちゃんだと思っている人も少なくないようです。
確かにそのまま採らずに育てていけば普通のキャベツになっていきそうなイメージはありますが、そうではありません。


芽キャベツが茎についているところを見る機会があれば、キャベツとはまったく違うということが分かります。普通のキャベツは地面に一つ一つうずくまるように出来ていきますが、芽キャベツは長く伸びた茎の葉の脇に直径2~3センチの球がびっしりと付きます。

芽キャベツが育っている


堅くしまったキャベツよりも芽キャベツは柔らかく、甘味もあって良質ですが、芽キャベツもキャベツと同様に暑さに弱く、涼しい気候を好むので、生育途中で高温が続くと、まるい球にならずに開いてしまいます。これをボケ球と呼びます。


緑色が濃くて形がよくかたくしまったものが良いです。葉が黄色がかったもの、切り口が変色しているものは品質が劣ります。


芽キャベツの場合、あまり大きいものはよくないです。直径2~3センチまでです。


キャベツより繊維が少なく、柔らかく、甘味もあって良質です。ビタミン類が豊富で特にビタミンCはキャベツの3倍も含まれています。


子持甘藍、姫甘藍などとも呼ばれるキャベツの仲間で、キャベツの茎が長く伸び、わき芽が結球するようになったものと考えられています


特徴としまして、茎が1メートル近く伸び、一株から数十個収穫できます。


ベルギーのブリュッセルで発達したので英名はブリュッセルスプラウツと言います。ベルギーを中心に19世紀にフランス、イギリス、アメリカなどに普及しました。


日本へは明治初年に導入され、次第に消費も増加してきました。