僕は、調理道具を大切に使っています。
TANTO屋を創業してから18年ほど経ちますが、いまだに現役選手もたくさんいます。
時代の移り変わりとともに、そんな中には使わなくなった道具もありますが、ずっと使用していると愛着がわいてきます。
今まで、自分が良いと思った調理道具をできるだけ購入し、試行錯誤してきました。
もちろん、使ってみたけれど、全然ダメだったものも沢山あります。
しかし、上には上の先輩料理人がいました。
ご年齢はたしか、80歳くらいだったと思うのですが、洋食店を現役でされていて、その方が使っていたソースパンが、20代から使っているということを聞き、かなりの衝撃を受けました。
約60年、半世紀以上もその道具たちと一緒に働いてこられたということですので、本当にすごいと思いました。
TANTO屋の道具たちは、約20年レベルのお話になってしまいますが、ずっと調理道具と接していると、どのように調理道具を選び、購入するほうが良いのか、ある法則みたいなものが見えてきます。
愛着も湧き、ずっと使い続けることができる道具は、どのようなものなのか、ご紹介したいと思います。
調理道具選びのポイント
①構造がシンプルであること。
②次世代型みたいな、オプション機能があるものは壊れるのが早い。
③長く持つものは、値段もある程度はするけれど、ずっと使えるので愛着が湧きやすい。
④有名というより実績のある、老舗の会社が作ったものは、持ちが長い。
⑤基本、業務用はデザインは寂しいが、耐久性がある。
このようなところがポイントだと思います。
デザインより、耐久性重視ならば、業務用でもOKだと思います。
今の業務用の道具のサイズは、個人店の厨房でも活躍できる小さなサイズも豊富にありますので、プロの道具専門店を見に行かれても楽しいと思いますし、色々な発見もあると思います。
ネットでも色々見ることができますが、重さや質感までは伝わりません。
『これは良い!』と思ってネットで購入してみて、いざ使ってみると思っていたものと全然違うということになりかねません。
後に気に入らなくなったりしてしまう恐れもあるので、手に取ってみてみる方法が一番のおススメです。
ちなみに、実験で100均レベルの調理道具を何個か使ってみたことがありますが、ものの見事にどんどん壊れていき、使い物にならなくなってしまったものが大半でした。
100均の中にも、コスパが素晴らしいものも沢山ありますが、業務用として扱うにはまずは耐久性が問題になってきます。
耐久性に問題があるということは、いづれまた買いなおさなくてはいけなくなります。
そのように何度も買うのであれば、愛着が湧く以前に、処分しなければならなくなってしまいます。
まとめ
耐久性のある調理道具を使用することによって、愛着が出てきます。
愛着が湧くと、今までになかったメリットも出てきます。
それは何かというと、
①調理する効率が上がる。
②料理の失敗が格段に減る。
③こまめに掃除や整理整頓するクセが付く。
④愛情のある料理が作れる
などです。
ですので、長く持つ調理道具で揃えられることをおススメします。